本 その174

 

本日紹介するのは、ポプラ社から出版の

 

『神さまがくれたホームラン サミー・ソーサ』です。

 

リサイクル書籍として図書館で所蔵されていた本の販売市で購入した掘り出し物的一冊。

 

ご存知

 

 

シーズン本塁打60本超えを3度も達成した唯一の選手。

 

90年代後半のメジャーリーグの顔、サミー・ソーサの自伝です。

 

キャリー・マスカットさんというアメリカの記者がまとめた子供向けの本の翻訳版ですが、監修がラテン系メジャーリーガーの日本の母とも言われる鉄矢多美子さんということで、ソーサの魅力をあますことなく伝えています。

 

伝記としてベーブルースのように図書館に所蔵され続けてほしい反面、運動能力向上薬の噂やコルクバット問題などもあったので、調べて微妙な気分になる子供いてはいかんかもという気持ちもあります。

 

しかし、あのマグワイアとの本塁打フィーバーから20年近く経っていることに時の過ぎる速さを感じます。

 

子供向けのためサラリと読めましたが、いつかドミニカを訪れる機会があるなら地元建てたというショッピングセンター30−30プラザの存在をこの本で思い出し、どうなっているのか行ってみたくなりました。

 

 

| | 19:45 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP -
本 その173

 

久しぶりに本の紹介です。

 

幻冬舎新書より出版『プロ野球・二軍の謎』です。

 

著者はご存知

 

 

元メジャーリーガー、現オリックス・バファローズの二軍監督である田口壮さんです。

 

プロ野球の二軍の知られざる部分がわかりやすく描かれています。

 

1年のスケジュールやウエスタンリーグ他チームの特徴、一軍で成功するためにすべきこと、そして日米の一軍二軍、メジャーマイナーのシステムの違い、オリックスの若い選手の奮闘記、二軍について新たに興味がわいてくるエピソード満載です。

 

二軍戦を観に行きたくなるような内容とともすれば現役の若手選手たちに向けたメッセージともとれるエピソードは、今の若い選手たちの指導者としていろいろな工夫を重ねている姿が見えてきます。

 

田口二軍監督をはじめ吉井コーチ、高津コーチと元メジャーリーガーが指導者として日本プロ野球界にその経験を伝え、球界を新たなレベルへと導こうとしています。

 

次回WBCでは課題となるメジャーリーガーたちとの戦い方が変わった日本代表のベンチに彼ら日本人メジャーリーガーのパイオニアたちの存在があることを願いたくなりました。

 

 

| | 17:49 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP -
本 その172

 

本日紹介する本は、桑田真澄著『心の野球 超効率的努力のススメ』です。

 

ご存知ジャイアンツのエースであり、キャリア最後に夢であったメジャーのマウンドに上がった名投手。

 

理論派で知られる桑田投手の生い立ちから現役を振り返った野球道のすべてとこれからの野球界のあるべき姿を提唱された濃厚な一冊です。

 

PL学園入学への困難やドラフト、ジャイアンツ時代のスキャンダル、ジャイアンツ退団時のエピソードなど表向きの華やかさだけでなく、なかなか触れたくない部分までしっかりと語られています。

 

またファンが知りたかったジャイアンツ時代の名勝負や盟友清原選手との関係についてももちろん語られています。

 

個人的にはメジャー挑戦でのエピソード。アメリカでは、ニコの愛称でチームメイトらとコミュニケーションをとっていたことや、パイレーツをはじめ他にも2チームが獲得を打診してきていたことや、メジャーの枠を争った3人が日本でもプレーしたせんしゅだったこと、引退を決意した理由など、知られていなかったことが盛りだくさんで楽しめました。

 

もちろんタイトルにある超効率的努力については、さすが球界を代表する頭脳派であり、努力のひとを感じさせるエピソードとどれだけ近代化しても野球を始めたころから失ってはいけない大切なことに触れていて、説得力のある言葉が伝わってきます。

 

野球ファンだけでなく読み応えのある一冊でした。

 

 

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本 その171

 

本日紹介するのはベースボール・マガジン社より出版

松井稼頭央著『3000安打の向こう側』です。

 

今シーズンのスタート時に発売された同書は、日米合わせて20年以上のキャリアを誇る20世紀センチュリーナインに選出された歴史に残るスター選手。

 

 

 

松井稼頭央の生い立ちから、この先の野球人生にまで語られた自伝です。

 

投手から遊撃手へ右打ちからスイッチヒッターへ日本からアメリカへ様々な挑戦を続けてきた松井選手の壁を乗り越える力やそこで出会った指導者とのエピソードはファンとしても野球をする人や仕事をする人にも参考になると思います。

 

個人的には、外野手への挑戦が自分から提案したもので、その理由まで言及されていたところは、正直驚いたのと松井稼頭央という野球選手の深みをさらに感じることができました。

 

意外とアメリカのエピソードが少ない中、すごい投手の中に

ジョシュ・ベケットやA・J・バーネットの名前もありましたが、

 

 

当時ジャイアンツのエースとして投げていジェイソン・シュミットの名前があったのが印象的であり、ファン目線でも当時のMLBを振り返るときに久しぶりに思い出させてもらったというエピソードでした。

 

来期もまだプレーしてくれそうな稼頭央選手。

 

本当に3000本安打を放ち、同じ20世紀センチュリーナインの現役であるイチロー選手と現役を続けてもらいたいと思います。

 

| | 20:20 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP -
本 その170

 

本日紹介する本は、ソフトバンク新書、立花龍司著

『一流の指導力』です。サブタイトルに日米プロ野球で実践した潜在力の引き出し方と題されてますが、コンディショニングコーチとして近鉄、ロッテ、メッツというプロ野球チームで活躍した著者の指導方法やコーチングをおしみなく公開したという本書です。

 

プロだけでなく、コンディショニングジムを開設し、アマの指導にも注力しているため、あらゆる世代、レベルにも共通した本人の力を伸ばす指導法の共通点を分かりやすく説明してくれています。

 

もちろん著者が、コーチ時代に出会った一流の指導者や自分の力を伸ばす素質を持った選手たちの共通点なども書かれており、野球ファンには面白いエピソードも満載です。

 

近鉄時代の野茂投手、メッツ時代のアルフォンゾ選手、バイエガ選手などなど懐かしい名前も登場します。

 

コーチングに焦点を当てただけあって、仕事や学校、家庭でも使えそうな言葉の伝え方などもたくさんあり、ビジネスパーソンにもコミュニケーションの取り方ひとつで物事が違う方向に変わるヒントが満載です。

 

野球関連の技術でも実生活に大変役立ちます。という一冊。

 

頭の体操にもなると思うので、興味のある方は是非読んでみて下さい。

 

 

| | 13:34 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP -
本 その169

 

本日紹介する本は、ベースボールマガジン社より出版の網島理友著

 

『アメリカン・ベースボール徹底攻略ブック』です。

 

内容はアメリカの野球の歴史に始まり、メジャーからマイナー、独立リーグに至るすべてのチームを紹介するというメジャーを含めたアメリカ野球ファンは1冊は持っておきたい待望の書籍です。

 

メジャーリーグは、各種媒体で網羅されているものの、マイナーリーグ独立リーグについての情報はなかなか入手するのが困難な中、チームの歴史やメジャー傘下の変遷、過去に所属した日本人選手や有名選手の情報、球場へのアクセス情報まで本当に頭が下がる作成期間を費やしただろうことがわかります。

 

更にはクーパーズタウンや野球ファンが訪れたくなる野球にまつわる名所まで紹介されていて、この本を片手に現地を巡りたくなること間違いなしの一冊なんです。

 

本書は、野茂英雄投手デビューから20年を迎えた昨年に発売されましたが、その膨大な情報量からいまだに時間があれば本を読み返し、気になるチームを発見したら調べたりと読み終えることがないんではないかと思える名作ゆえ、紹介がかなり遅れてしまいました。

 

日々生まれては消えるマイナーリーグのチームのため、情報は2015年現在版ですが、新たな変化があったチームだけでも数年単位でアップデート版で出版してほしいですね。

 

デジタル媒体は今や主流となるスピードがありますが、情報源により、とりまとめや角度が違う部分もあり、調べ方にも工夫が必要だったりします。そういう意味ではこういう紙媒体の中にもデジタルに負けないスピード感と底知れぬボリュームを持ったオススメの一冊です。

 

 

| | 15:22 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP -
本 その168

 

本日紹介するのは、ぴあ株式会社より出版の川宗則著『閃きを信じて』です。

 

 

イチロー選手を追いかけマリナーズへ移籍、そこからブルージェイズ、カブスとそのマイナーリーグと言ったように流浪のプロ野球生活をおこなう

 

 

川選手のメジャー、マイナー奮闘記と言う一冊です。

 

底抜けに元気、タフでも意外と繊細というような川選手の異国で頑張る姿が、読者を元気づけたり、気持ちを楽にするような話やメジャーやマイナーで経験した面白いエピソード満載で綴られており、海外で生活したい人や野球ファンが楽しめる一冊になってます。

 

個人的に面白かったのは、ブルージェイズ移籍後のバッファロー・バイソンズでのエピソードで、、

 

 

最初の監督がカープや楽天で監督を務めたマーティー・ブラウンさん(右側)

だったそうで、非常にプレーがしやすかったことや奥様が日本人ということで、英語がわからない川選手のために、異例の監督の奥様からメジャー昇格の一報を受けたエピソードなんかは微笑ましいものでした。

 

 

通訳なし、マリナーズからブルージェイズへの移籍1年目で誰も川選手を知らない中、なんとか探した知り合いでいろいろ教えてもらった元マリナーズのチームメイトは、一足先にブルージェイズ入りしていたのですが、それがなんと今季途中にカープに入団したデラバー投手だったり、、、

 

 

日本でプレーする際にいろいろ助言をしたチームメイトに中日でプレーするナニータ選手がいたり

 

 

阪神のヘイグ選手と寿司を食べに行った話題など、日本球界でもおなじみの助っ人とマイナーでプレーし、いろいろ交流していたというのが、まさに旬な話題で楽しめます。

 

もちろん、メジャーでブルージェイズ時代に絡んだ、バティースタ、エンカーナシオン、レイエスなどとのチームメイトたちの知られざる一面も書かれており、メジャーリーグファンも楽しめますよ。

 

今回読み流しそうで、えっ?と止まったところで、日本ではムネやムネリンなんて呼ばれる川選手が向こうでは、カワと呼ばれていたというどうでもいいところでも小さな発見をできた一冊でした。

 

ピンチはチャンスという、一瞬川選手なら発しそうな言葉について、『人はピンチを受け入れたうえで何とか生きていける』という現実的な思考であったり、安いポジティブワードを乱発しない人間味がところどころ描かれているのも本書の見どころだと思います。

 

あっという間に読み終わりますが、それだけ中だるみない、個人的には楽しめる一冊でした。

 

オススメです。

 

そうそう最後に

 

マイナーのチームメイトで今後メジャーで活躍をするとイチオシしていた選手

 

 

アンディー・バーンズ選手は、この本が出た後メジャーデビューを果たしてます。

スタッツからはスピードがある上で、ヒットを重ね時々長打も打てるというボストンのペドロイア選手のようなタイプです。

 

今後メジャーで活躍するかも合わせて注目ですね。

 

 

| | 04:03 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP -
本 その167

 

本日紹介するのは、東京ニュース通信社より出版の金村義明著

 

『80年代パ・リーグ 今だから言えるホントの話』です。

 

 

テレビでおなじみ、カネさんこと金村義明氏のテレビでは言えなかった、現役時代のエピソード満載の一冊です。

 

近鉄が消滅して楽天が誕生、南海はダイエーからソフトバンクとなり九州へ、阪急はオリックスとなり、ロッテはオリオンズからマリーンズ、日本ハムは北海道へ、変わらないのはライオンズだけながら、当時から突出してパ・リーグで別世界にいたライオンズ。

 

そんな世界が変わる過渡期と言える80年代のパ・リーグの魅力は、今では考えられない豪快さがあります。

当時は1チームに一人はいたチームの顔であり、強烈な個性を持った選手のエピソードや当時の球団経営術などホンマかいなと思うものからあの頃そんな事があったんだだなと驚かされるエピソードなど、あの時代を知る人は、そこに戻れ、知らない人は、今にないその雰囲気を知ることができるでしょう。

 

そして、個性派猛牛軍団の爆笑エピソードにもしっかりとページを割いてくれてます。

見所は、ビッグワンこと鈴木啓示、そしておそらく著者も一番力を入れて書いただろうと思われる和製ヘラクレスこと栗橋茂選手のエピソードは必見。そして80年代のバファローズを語るうえでパ・リーグの歴史を語るうえで欠かせないのが名将:仰木彬監督のエピソードです。

 

最後に個人的に助っ人外国人ファンとしては嬉しいのが、、

 

 

今の環境で来日してれば伝説の助っ人になったかもしれないという球場の汚さ住まいの酷さで、好成績を挙げながらシーズン中に帰ってしまったメジャーリーガー、ドン・マネー選手。

 

大麻所持で奇行もありつつ、チームメイトとりわけ著者とも仲良く、日本球界に順応したリチャード・デービス。

 

 

メジャーの本塁打王を獲得した経験もあるパナマの大砲、ベンジャミン・オグリビーが伝説の10・19の敗戦後トイレで人知れず涙を流したエピソードや、、、

 

 

そのオグリビー選手をサーと呼び、尊敬の念を持ってプレーしていたという、バファローズ史上最高の助っ人の呼び声も高いラルフ・ブライアント選手。彼の夜遊びエピソードも笑えるネタのひとつでした。

 

 

元ボクサーと言うことで、そのパンチ力ある打撃だけでなく乱闘でのパンチ力が恐れられたハーマン・リベラ選手については、あのタフィー・ローズを獲得した渉外担当が初めて呼んだ助っ人だったとか。。。

 

90年来日ながら、どうしてもエピソードに組み込みたいと特別紹介されたのが、400勝投手金田正一監督に2度蹴られた男

 

 

ジム・トレーバー選手の酒豪ぶりや日本での遊びについても時効ネタを入れており、笑えました。

 

当時を知らない読者にも登場人物を欄外に簡単に説明いてくれているので、しっかり楽しめます。

80年代へのタイムスリップを楽しんめる一冊、オススメです。

 

 

 

 

| | 15:29 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP -
本 その166

 

本日紹介するのは、作品社から出版のフィル・ペペ著『コア・フォー』です。

 

ご存知90年代後半から2000年代までヤンキースの黄金期を支えた4人の生え抜き選手、ホルヘ・ポサダ、マリアノ・リベラ、アンディ・ペティット、デレック・ジーターらのデビューから引退までをつづった一冊です。

 

下部組織から同時期に、しかも名門ヤンキースで活躍し、永久欠番に名を連ねることも確実な4人をデビューから引退まで観れたファンなら持っておきたい一冊が、ここ日本で発売されているのもすごいことですが、現地で発売されたのはジーターがまだ現役当時のこと。翻訳版が出るころには、ジーターが引退したころとのことで、急きょ加筆されたというなかなかお得な一冊です。

 

日本のファン向けなのか、途中でこの4人と一緒にプレーした選手たちを取り上げるコラムがありますが、そこに松井秀喜選手も加えております。

 

リベラ、ジーターあたりは残した成績も歴史的な数字なので、よく知られたエピソードもありますが、ポサダ、ペティットのふたりは、そうなんだというエピソードも多いので、ファン必読です。

 

個人的には、スコット・ブローシャスやアーロン・ブーンなどプレイオフで渋い活躍を見せた選手を取り上げたエピソードや黄金期の核のメンバーになったティノ・マルチネス、ジェフ・ネルソンが加入するトレードの一員となったこの人。

 

 

スターリン・ヒッチコック投手が、マイナー時代にペティットとしのぎを削り、リベラ、ペティットらとどの3人がヤンキースを引っ張る投手かと比較される選手となっていたというエピソード。それこそドラフト順位やデビューの速さやダイナミックな投球などを観ても彼がヤンキースの核になっている可能性もあった中、打線とブルペンの核を加入させるトレードに関わったことやのちにプレイオフで対戦したりと運命を感じるエピソードでした。

 

そして、これぞアメリカンな表現なのが、、

4人の中では、アマ時代から評価の高いジーターの入団前。

 

 

ミシガン州カラマズー・セントラル高校の期待のショートをドラフト指名する際に、ベテランスカウト・ディック・グロッフとヤンキーススカウト部長ビル・リブシーとの指名前のエピソード。

 

全米で6番目の指名権を持つヤンキースが即戦力の選手を獲得したい中、ジーターを推すグロッフに『ジーターだって?彼はミシガン大学(地元の強豪大)にいくんじゃないのか?』と聞いたリブシーに対して『いや、あいつの行き先はただひとつ、クーパーズタウン(野球殿堂のある町)ですよ。』との返事。

 

 

こんなやりとりに思わず、ニヤリするエピソードが他にも盛りだくさんな本ですし、また過去のヤンキース黄金時代に活躍したコアフォーをいくつかの時代別に紹介しており、ヤンキースファンの歴史の教科書としても楽しめる本なので、是非夏休みの読書にいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

| | 15:20 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP -
本 その165

 

本日紹介する本は、角川書店より出版トラヴィス・ソーチック著

 

『ビッグデータ・ベースボール』です。

 

サブタイトルが、20年間連続負け越し球団ピッツバーグ・パイレーツを甦らせた数字の魔法 となっている通り、ピッツバーグトリビューン紙でパイレーツを担当する番記者でもある著者が、2013年にアメリカ4大スポーツ史上最長となる20年連続負け越しから脱出するだけでなく、そこから3シーズン連続で勝ち越しを継続し、プレイオフにも2度進出しているパイレーツを変貌させた最新の戦略を一冊の本に紹介したというものです。

 

2000年代にスモールマーケットのオークランド・アスレチックスが、低年俸の選手の今まで評価されなかったデータを駆使して隠れた能力を活かして常勝チームになり、『マネーボール』という書籍で紹介され、各球団が今や当たり前のように評価するデータとなったように、球界の追いかけるべきデータを最新版に更新したというような内容です。

 

アスレチックス同様スモールマーケットのパイレーツが、FA選手の大型補強をせずチームを強化した秘密とは何なのか?

 

最近のMLBの試合中継で観ていた疑問を感じる戦術にも納得させられるような一冊です。

 

さて、映画化もされたマネーボールでは、出塁率に焦点を当て、安打と変わらない四球を選べる選手を集めたり、大学卒業の投手をドラフトしてマイナー期間の短縮とケガなくメジャーに昇格できる道を作ったなどの取り組みがありました。

 

その中で、知られざる実力者として、スコット・ハッテバーグやニック・スウィッシャー、ケビン・ユーキリスなどの名前が挙がりましたが、今回のパイレーツでも知られた選手の名前が再評価されます。

 

【ここから本の内容がネタバレするので注意です】

 

さて注目すべきポイントのひとつが、ピッチングフレームという捕手の技術で、きわどいボールをストライクと判定させる捕球技術をデータ化したもので、そこでパイレーツが抜群の評価をしたのが、当時打力に陰りが見えているとFA選手の中では評価の低かった。。。。

 

 

ラッセル・マーチン捕手でした。

 

彼がきわどいボールをストライクにさせることで、投手の成績が向上するというもの。

逆にきわどいボールをボールと判定させることが、どれだけの失点を生んでいるのかというものをデータ化したものでしたが、メジャーのトップとワーストでは250点近くの失点差があるというものでした。

 

ちなみに調査し始めた時点(07年)で不名誉な失点ワーストだったのが、、、

 

 

現日本ハム、レアード選手の兄、ジェラルド・レアード捕手。

 

更に07年〜11年までの4年間で失点を抑えた2位のマーチンに対して、この間失点を許したワースト1位が、、

 

 

当時のパイレーツの捕手ライアン・ドゥーミットだったそうです。ここで面白いのが、地元ファンからもノーミットというあだ名を頂戴するほどの捕球技術の低い捕手と言われていたそうです。

 

そして、このピッチングフレームのデータを応用し、捕球技術の低い捕手とバッテリーを組み実力が発揮できずにいる制球力がないとされつつもいいボールを投げる投手として再評価されたのが、、、

 

 

ツインズ時代に未来のエースと言われるも故障で伸び悩み制球に苦しんでいたフランシスコ・リリアーノ投手でした。

彼やマーチンをFA契約の相場より高評価で獲得したパイレーツをあざ笑ったファンは見事に裏切られたのでした。

 

そして更に行う改革は、強打者やピンチにかかわらず、常に極端な守備シフトを敷くというもの。

 

データがいかにそこに打球が来ると示しても、打ち取った凡打がシフトのせいで安打になったら、いくら痛打されたヒット性の当たりが野手の正面をついた数が多くても投手というものは納得がいかないもの。

 

あらゆるデータ野球を現場やプレーする選手に浸透し実践してもらうことが、改革のポイントでした。

 

ということで、今度はそのシフトにはまるゴロを打たせる投手として、、

 

 

ブレーブスから移籍後ケガもあって振るわなかったチャーリー・モートン投手がツーシームファストボールを中心にした投球で見事にローテーションの核になったということでチームに新たな改革が浸透していきます。

 

 

 

更には中米のスカウトについても他チームがグラブさばきや長打力で評価しなかったドミニカンの内野手だったスターリング・マルテのスピードやバットに当てる技術を評価し、外野手の原石として契約し、他チームよりホーム球場のレフト守備力が、センター並みに難しいほど広いと割り出したピッツバーグでセンターに負けない守備力で失点を防ぐ好守を見せてくれ、マイナーで体が出来上がりスター選手へと成長し続けるような若者を比較的安くスカウティングし、適材適所の起用法でゴールドグラブのトップバッターにしたという事実は、データだけでなく、目で見た経験と感覚という古い評価法だけでもない、選手発掘や育成方法についても興味深い内容でした。

 

その他、パイレーツで活躍するメンバーの名前や試合のエピソードも多く、メジャーリーグファンはもちろん、新たな評価データの紹介という野球好きには興味深い一冊になってます。

 

 

久し振りの読みごたえ抜群の一冊なので、オススメです!

 

 

 

 

 

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